母を自宅で看取ったとき、お世話になった看護師さんと介護士さんのことが今も心に残っています。お互いの家族の話をして盛り上がったり、子供に話しかけてくれたり、その方たちが来るとリビングは一気に明るい雰囲気になりました。リビングに置いた介護ベットに寝ている母のまわりには、いつも笑顔がありました。好きなクラシックをかけて、可愛がっていた猫もベッドの上でくつろいでいる穏やかな時間でした。
お二人のお仕事は、体力的にも時間的にも大変と想像しますが、別れが近づいている私たち家族を不安にさせないどっしりとした雰囲気が素晴らしかったです。
誰かのために…
看護や介護のお仕事に従事されている方たちはもちろん、日々、親の介護をしている方、病気と闘う家族のお世話をしている方、一日の多くの時間を自分のこと以外に費やし、忙しい毎日を送っている方はたくさんいると思います。自分の時間をとる余裕もない方もいらっしゃると思います。
もしも、少し立ち止まろうかなと思えたら、ご自身の身体を労わるひとときを過ごしてもらえたらと思います。
心と身体をゆったりと癒す時間をもって、「私の身体、毎日がんばってるね~、いつもありがとうね~」と自分と向き合えたら、つぎの日の新たなパワーにつながると信じています。そんな時間もとれないし、そんな気分にもなれないときは、自分の呼吸に意識を向けてみてください。
自分のために…
「ゆっくり吸って~、ゆっくり吐いて~」ただそれだけ。
呼吸に意識を向けるだけで、胸のあたりが大きく広がる感覚が得られて、いっぱいいっぱいだった心にも、少し空間ができたように感じられます。
これから先の自分のために、後回しになっていた自分と向き合うひとときが持てますように。